主人公 [音楽]
サイフォンで沸かすコーヒーの香りが部屋にほのかに漂う。
爽やかな風が、レースのカーテンを揺らす。
やや眩しい朝陽が、部屋の一角を照らし出す。
高層ビルの窓越しから、コーヒー片手に、下界を見ると、我こそ!この日本の経済を支えてると胸を張りながら、忙しげに社(やしろ)に急ぐ人たちが延々と続いている。
徐々に、朝陽が部屋の中央にあるベッドにせまる。
そのベッドには、真っ白なシーツに包まれ姿は見えないが長い髪だけが扇状に広がっている。
・・・・・・・・・・10年程前になるが、とある出版社の公募があったときの、自作小説の出だしの部分だ。
今日は、旧パソコンのデータ整理をしていたら、HDに原稿が残っていたので、読み返したら・・・・笑った! とりあえず文頭に・・・・・・。
懸賞付きの公募だったが、完璧に「ボツ」だったのは言うまでもない。・・・でも少し、かっこいい出だしなのにねぇ。
所詮、文才がないので自己満足で終わったが、結構、主人公になって面白かったような思い出だ。
と言うことで、前回に続き・・・・さだまさし 「主人公」
時には思い出ゆきの旅行案内書にまかせ
「あの頃」という名の駅で下りて「昔通り」を歩く
いつもの喫茶には まだ時の名惜りが少し
地下鉄の駅の前には「62番」のバス
鈴懸並木の古い広場と学生だらけの街
そういえばあなたの服の模様さえ覚えてる
あなたの眩しい笑顔と
友達の笑い声に
抱かれて 私はいつでも
必ずきらめいていた
「或いは」「もしも」だなんてあなたは嫌ったけど
時を遡る切符があれば欲しくなる時がある
あそこの別れ道で選びなおせるならって……
勿論 今の私を悲しむつもりはない
確かに自分で選んだ以上精一杯生きる
そうでなきゃあなたにとても
とてもはずかしいから
あなたは教えてくれた
小さな物語でも自分の人生の中では
誰もがみな主人公
時折り思い出の中であなたは支えてください
私の人生の中では 私が主人公だと
・・・・・この詩は、彼との別れを、想い出の中に振り返り、決して悲愴的なことではない、「これから頑張らなきゃ」って自分の決意が感じられる。
でも、やはり別れを受け入れたくないと言う寂しさもある。「時を遡る切符があれば欲しくなるときがある。あそこの別れ道で選びなおせるならって・・・・」の一節は、実に感情が漲るような・・・。
「私の人生の中では私が主人公」・・・実に強い考え方なんだろう。
個人的に私の場合、「私の人生の中では、あなたが主人公」かもしれない。
masayukさまの事かと、、、初めはドキッ~!!(^_-)-;
でも、素敵な出だしだと思いますよ。
その後、どうなの??って、のめり込みそうですから♪
by SAWA (2009-07-10 13:33)
いつも思いますが 詩人ですね
その辺のロマンチストさがken_jpに欠けてるんだなあ
by ken_jp (2009-07-11 09:10)
To SAWAさん
その後は・・・・あくまでも主人公に成りきっての架空の話なので、勝手に自分にいいように仕上がってます。
by masayuk (2009-07-13 00:39)
To ken_jpさん
これからの人生の「恋愛」は、これがポイントですよ。
実際に行動すると、社会的に問題なんで、気持ちだけでも
理想を追求すると、結構、詩人になれます。
by masayuk (2009-07-13 00:44)