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カルテ [仕事]

先日、久しぶりにカルテの翻訳解読依頼を受ける。先月の入院中以来である。入院中は、時間的に余裕があったので、翻訳が予定以上に進めることが出来たので、退院後は、翻訳に追われずにすんだ。それにしても、入院中に他人のカルテの解読をしていたことが、今、思えば不自然に感じる。

カルテの多くは、英文・英文略語で書かれている。まれに、ドイツ語で書いてある。では、どうして、英語とドイツ語があるか・・・・ですが。

そもそも、日本の医学は、奈良平安時代には、公の医療は「漢方医学」と決められていました。安土桃山時代には、その漢方の医学を学んだものは、医師を称することができ、いわば、勝手に医者になることができた。江戸時代になると、医療教育制度はなかったが、医師が塾を開いたりして、弟子の養成にあたり、急激に医療は広がったようです。

その後、西洋医学のオランダ医学(蘭学)が急速に発展。徳川吉宗は、小石川養生所をわが国最初の病院として設立しました。時代劇「大岡越前」では、小石川養生所はよく出てきました。

後の話しですが、外科書として採用していた蘭学書は、実はフランスの医師が書いたものを、オランダ訳したものと判明しました(20世紀末に判明)。

明治維新後、日本政府は、正式に漢方医学を打ち切り、西洋医学を正式採用しました。また、東京医学校(現、東京大学医学部)を造り、その教官として、オランダ人ではなく、当時、最先端のドイツから、2名の医師を招きました。正式の西洋医学による医師教育を発足。その後もドイツ人医師による教育が20年間続きました。

わが国でドイツ語が医学用語として、現在も使われているのは、この時代の教育方針からきている。

現在では、多くの大学は、最先端医学のアメリカを取り入れ、英語が主流になった。カルテの9割以上が英語になっていると思います。

日本の臨床医学が、世界最先端になれば、カルテは「日本語」になるかもしれませんね。・・・・・そうなると、翻訳の仕事は、なくなちゃうな!!!

 

 


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